第4回台湾研修ツアー報告
【1日目・6月11日】名古屋―台北、李登輝元総統表敬訪問 A
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 今回の参加者は、日本から8名、台湾から1名。この人数が、自宅訪問となったそうだ。台湾からの1名は、日本で正名運動に参加した劉さん。
 台湾人でも李登輝元総統宅を訪ねるということは、あまり無いことと思う。日本での運動がきっかけになったところが、縁の不思議さを思わせる。
 さて、李登輝さんは、我々が入る前に菅直人新総理の所信表明演説を聞いていたとのこと。
 我々の運動では、菅直人は警戒すべき対象であるが、普天間問題等々、鳩山総理の迷走ぶりがあってか、慎重な対応を見せる菅直人の所信表明演説を聴く範囲におい、李登輝さんの感想は、さほど悪いものではなかった。
 李登輝さんいわく、日本は精神的な不況に陥っている。ここを変える政治家の登場を待っている様子であった。
 天候が優れないせいもあってか、李登輝さんも「体調があまりよくない」とはじめに言っておられた。実際、秘書の方もそのあたりを気に掛けて、対談は、1時間〜1時間半のつもりでいたようだ。
 また、今回は参加者名簿以外に質問項目を予め用意し、送っておいた。李登輝さんは、我々にいろいろと語ってくださり、その中には、質問項目も含まれているので、その流れで行くものと、全員が思っていたのだが、途中から李登輝さんのエンジンが掛かり、時間が経つほどに舌が滑らかになっていく。
 秘書の方から、健康を気づかう意味で“そろそろ終了”という合図が入るのだが・・・
李登輝さん正面にある、自身の自画像下にある、「竜馬」の木彫り人形を指差し、竜馬について語りだされた。ちなみにこの木彫り人形は、高知を訪ねていただいたものだそうだ。革靴を履いているところに竜馬を感じさせるという李登輝氏であった。
 上機嫌で話し続ける、李登輝さん。もうこの場を止められるのは、ご本人しかいない。 そのような状況で、突然立ち上がり、テーブルの上にあるお菓子の皿を持って「まあ、食べなさい」
 何と、自身でお菓子を配りはじめたではないか。我々は、一瞬、恐縮したが、一人一人に「どうぞ、どうぞ」奨めて来られた。
 「いやー勿体無い」と思いながらもこのフランクさに、更に場は盛り上がる。
 誰か、この御菓子を「漬物」といったが、ご当地、劉さんが、胡桃と桃(スモモだったかな)を使用したお菓子であることを説明。
 試食会ならともかく、漬物は普通、応接テーブルに置いていないですよねえ、多分。
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