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 メキシコ視察ツアーリポート 
【5】

【政府・州政府機関を訪ねて】
 メキシコの年齢性別人口構成(左写真)。このグラフが示すようにメキシコでは、労働の担い手が多いことが特徴。そして安定した経済推移を材料にメキシコ政府は、海外からの工場誘致で中国などに対抗するため、人件費が高騰しないようにしているそうです。国民が所得を抑えられることは歓迎しかねるように思いますが、国全体の雇用を考えれば正しい選択といえます。国民がそれを理解し政府を支持しているとすれば政府と国民の素晴らしい関係だと思います。

  その政府が推進する経済政策を具現化しているのが、海外からの企業進出が著しい「グアナファト州」。
やはり政府と同様な紹介(写真右)の仕方をしていますが、更に生活環境整備をアピール。治安では、グアナファト州では、警官の給料が他に比べ倍額支払われており賄賂が利かない、とのこと。日本と比較すれば冗談のようですが、実際に治安がよく「自転車通勤が安心してできる」と現地日本人の言葉でした。

 ちなみに州政府の方が、訪日したとき、日本でのメキシコ治安評価があまりに低いことに「ショックを受けた」と嘆いていました。

 さて、左の画像からメキシコ経済圏をおさらいしますと、北アメリカ大陸の中央高地に都市や工場などが点在しています。これは、生産品の流通が、太平洋側・大西洋側のどちらの港湾にも向けられる利点があるとのことでした。
 グアナファトのアピールの仕方を見ていると首都からの距離もそうですが、日本における名古屋と似ているように思えてきます。名古屋圏のような成長を将来、見せるのでしょうか。
 写真左は、アガスカリエンテスの日本人学校。
 元は、社団法人として早くからメキシコへ進出した日産自動車が造ったそうで、日本人男性が現地の女性と結婚するケースもありハーフの生徒も目立ちました。
 日本の学習指導要領に沿った教育を基本に、海外だけに日本の文化をしっかり教えると同時に、地域融合ができるようメキシコ文化も教えるそうです。生徒数が少ないことで個人指導が行える半面、競争力がつかないところが課題とか。
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