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 メキシコ視察ツアーリポート 
【6】

【グアナファトでみる独立運動】
 街全体が世界遺産に登録されているグアナファト市。鮮やかな建造物が立ち並んでいますが、世界遺産登録以前は経年変化でもっと落ち着いた色調だったそうです。
 街全体を見渡せる丘の上に立っているのが「ピピラ像」(右写真)。
 メキシコ独立の英雄です。

 メキシコ独立戦争中、坑夫だったピピラ氏は、植民地政府軍が立て篭もる要塞へ爆弾を身に付け突入し、頑丈な扉を破壊した人物。
 身を挺したピピラ氏の行動で、解放軍が要塞へなだれ込み勝利を得ました。右写真の建物がその現場。
 メキシコのスペインからの独立は、当時のスペイン本国事情も加わり戦争だけで達成したものではありませんが、原住民とスペイン人による激しい戦闘を経験しながらも、現在は「遺恨」を感じさせるものはありませんでした。メキシコにとっては独立後の対米戦争など、国家存続の危機が続いたからかもしれません。

【好かれる日本人】
 街中を歩いていますと、写真に一緒に入って欲しい、と学生からリクエストがあります。特に女子学生が日本人女性に要求し、撮った写真をクラスメイトに自慢する光景を見かけます。
 聞けば、日本人と一緒に写真に写ることが、学生たちの間でブームになっているとのこと。
 メキシコ人からみれば、日本人、中国人、韓国人等、区別がつかないのではないかと思っていましたが必ずしもそうではないようです。
 我々も行く先々で「日本人」ということで歓迎を受けましたが、単に「お客さんだから」とは違う信頼のされ方を感じた次第です。
 今までにメキシコを訪れてきた日本企業や日本人の姿勢が、日本への信頼を構築してきたものなのでしょう。
 「ヒゲの隊長」こと佐藤正久参議院議員が、現職時代にイラク派遣で自衛隊員を守ってくれたのものは、先人が日露戦争でロシアに勝利したことへのイラク人の評価と日本の企業戦士たちが培ってきたイラク人たちとの信頼関係だったという話を思い浮かびました。
平成25年3月26日記  渡邊裕一
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