岐阜李登輝友の会台湾研修ツアー
平成22年10月28〜31日 【初日】 蔡焜燦・黄昭堂両先生を囲んでの夕食会1
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芝山巌訪問を終え、免税店へ立ち寄り烏龍茶とドライフルーツを堪能し、宿泊先の国賓大飯店に到着。
 若い女性を口説く老紳士・・・ではありません。司馬遼太郎「台湾紀行」に登場する「老台北」こと蔡焜燦先生。左側の女性は、かの劉さん。この日は、この蔡焜燦先生と台湾独立連盟主席、黄昭堂先生を囲んでの夕食会という豪華版。凄い顔ぶれです。
 まずは、黄昭堂先生のお話から・・・

 黄昭堂:1926年6月6日、台南生まれ。台湾独立連盟主席。昭和大学名誉教授、台湾安保協会理事長。主な著書に『台湾那想那利斯文』前衛出版、『黄昭堂独立文集』前衛出版など。金美齢氏との日本語共著に『大中華主義はアジアを幸福にしない』1997年(草思社)など。

 日本は、第二次世界大戦での敗戦国である。台湾も同じく敗戦国。日本は、「終戦」という言葉を使うが、これはどうにも馴染めない。戦争は、勝つか負けるかであり、「敗戦」という言葉が正しい。
 日本は、敗戦したのだからその悔しさを持たなければならないが、戦後、蒋介石が「徳を以て怨に報いる」という台詞で騙されてきている。
私は、はじめ岸信介先生が大嫌いだった。蒋介石は慈悲深い人というデマを流していたから。蒋介石は日本兵が怖くて帰しただけ、天皇の制度を維持した、これは嘘だ。 これは、米国紳士派がやったことで、蒋介石は天皇を戦犯としている。日本の分割を辞めさせた。賠償を放棄してくれた。これも嘘だ。外務省の資料にも残っている。連合国のなかで蒋介石だけ賠償を求めた。ダレスが賠償請求をやめるよう、蒋介石を宥めた。このような蒋介石を良い人などというデマに注文を付けたところ、岸先生は「これが外交だ」と言われた。
 「蒋介石は、毛沢東に追われ台湾へ逃げた。台湾を中国から守るためには蒋介石を持ち上げて応援したほうが良い」この言葉を聴いて、やっぱり「狸ジジイ、さすが。素晴しい政治家だ」とそれ以来、好きになった。
 日本が、台湾に親近感を持つようになったのもこのような背景があり、結果良かったのだろうと思った。
 さて、日本と台湾は運命共同体。日本がなくなれば台湾は存在しなくなるし、その逆も同様。
 台湾が中国に獲られれば、沖縄がおかしくなる。沖縄は心理的に危険な状態だと思う。沖縄人と日本国民が一体化する努力が必要。台湾にとって沖縄は、安全保障で大変、恩恵を受けていることから、李登輝総統時代に10億ドルを支援しようとした。税金等の問題で残念ながら実現しなかったが、台湾は、沖縄のことをそれくらい気に掛けている。
 自民党であろうが民主党(困った政党だが)であろうが、日本と仲良くしなければならない。 台湾の軍事力、経済力はバカにならない。中国に台湾が獲られれば、それが日本に向かってしまう。台湾は自由諸国の一因として600kmの海域を守っている。自衛隊にとっても助かっている筈だ。日本の自衛隊は、実践応力は高い。しかし、最終的には日本は負ける。核兵器が無いから。日本が核兵器を持つと決心するなら我々は支持する。日本が強くなれば、私も安心してウイスキーが飲める。(大爆笑)

 次は「老台北」こと、蔡焜燦先生の登場。
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